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150年の重みをもつ甘酒まんじゅうの魅力に迫る 秀島天徳堂多久饅頭老舗

150年の重みをもつ甘酒まんじゅうの魅力に迫る 秀島天徳堂多久饅頭老舗

時は明治元年。

佐賀県は多久市にとある名店が産声を上げた……。

 

前を通ればだれもが目を奪われるはず。

 

名物、甘酒饅頭の多久まんじゅうを現在まで作り続けているのが今回の寄り道、秀島天徳堂多久饅頭老舗である。

 

佐賀市から西に位置する伊万里市に向かう際に頻繁に使われるルートは二つ、北部バイパスの国道34号をひたすらに進み武雄市の北方町から向かう方法、そして34号の途中で北上し、県道25号線で多久市から女山峠(トンネル)を進む方法と思われる。

どちらも佐賀県の名門ゴルフ場が位置する武雄市若木町辺りで合流するのであるが、前者に比べ交通量も少なく、恐らく信号も少ないためにスイスイ進めるのが多久ルートなのではないか。

またこの前までは女山峠(おんなやまとうげ)という小さな峠を攻める必要があったのだが、この度トンネルが開通したことにより一層往来がスムーズになった。

 

そんなわけで伊万里市に向かう多久ルート、車を西に走らせると左手に見えるのがこの老舗。

 

単純に建築物としても価値が高いと思われる。

 

この秀島天徳堂、今も昔ながらの製法を守り、麹から甘酒饅頭を作り続けているのだからすごい。

また、9時ごろにここを通った際も営業中との看板があることから、いつ店を開けているのか非常に興味深かったのだが、なんと午前5時から店を開けているという情報が。畏怖の念を抱きつつ、周囲が真っ暗な中で明りを讃えているこの店舗も是非一度来訪してみてみたい気もする。

 

という訳で今回はお土産に、また胃腸に善玉菌を与えるため入店。

 

随所に歴史を感じさせる新聞等記事、賞状が。

 

店内は歴史ある饅頭店でありながら、そこまで肩ひじを張らずに入店できる温かさが。

そして店内には明治、昭和、平成を歩む中での様々な軌跡を見て楽しむこともできる。

店内すぐ左に店員さんがおり、注文会計をスムーズに済ませることができるのだが、同時にそのスペースで饅頭の仕込みも行っているので、時間によっては作り立てを戴くこともできるのかもしれない。

 

うわー懐かしいと消費が捗る。

 

駄菓子スペースに加え、懐かしのアイスゾーンもあり、ついつい饅頭を買いに来たはずが…ということもあるのか。やはりコンビニエンスストアの利便性もありがたい一方、こういう店舗も必要ですね。

 

窓から臨む庭。

 

ふと気になり一枚収めたのが庭の写真。いうまでもない話だが老舗でありながら窓が非常に綺麗に保たれている。果たしてここで座ってゆっくり食べられるのかは不明だが、何か吸い寄せられるような魅力を持つ庭も是非覗いてみてほしい。

因みに庭に精通している知人に話を振ったところ、やはり彼もここの庭は良いよねと。流石である、お互いに。

 

どれにする?

 

そんな訳でそろそろ腹も減ったので本題に。

やはりここは言うまでもなく甘酒饅頭なのであるが、葛饅頭、白玉饅頭も美味いとは耳にしていたので、この厳選されたメニューで悩む人も多いと思われる。

また、餡無しと餡ありがあるのだが、甘党かつ甘ちゃんな自分は餡ありを選択。なんなら黒糖も良し。

いくつ用意すべきか…。

 

2,3個食べた後のラインナップ。

 

非常にリーズナブルな価格設定も手伝い、ついつい買いすぎてしまう。

画像上部にあるのが所謂「いきなり饅頭(多分)」である。ネーミング的にファンキーな印象はぬぐえないが、もっと有名なものが熊本県の名産品である「いきなり団子」である。この違い、少し調べてみてもいまいち明確な差異が確認できなかったのだが、さつまいも、餡を使用するのは同じ、所謂~団子はサツマイモと餡を餅、小麦粉などでコーティングするようにまとめることで外見が大福、今川焼の小さいverのようになっているものが多い。

因みに名称の「いきなり」だが、ステーキよろしく直ぐ作ることが出来ることからというのが諸説のうちの一つらしいが、これだけの拘りなら当然いきなりは出来ないだろうとも思われる。

~饅頭と称していても、外見が~団子と大差ないケースもあるので、ここで素人がガタガタ誤った知識を披露してもしょうがないのだが、結論としてはどちらも美味しいということである。

 

という訳で目的に到着。

やはり有史以来、毒味役というものが非常に大事だったわけで、身体を張って味を検証する運びである。

 

Welcome。

 

まずはいきなり饅頭から。外見の通りひび割れているのでパカっと簡単に手で分けてみんなでも食べられそうなのがGood。

写真の通り、生地の表面にツヤとハリがあり、食欲をそそる。

生地はモッチリとした弾力と遠くにほんのりとした優しい甘みが広がる。そしてサツマイモ、餡である。

共に、自然な甘みがほんのりとするので、甘甘なものは苦手という人にもよさそう。また、餡は粘度が低く、ともすればボロボロと零れ落ちるような、最近ではあまりお見掛けする事も少なさそうなタイプ。

パクパクと例によって食べ進めるのだが、これはあとあと腹が確り膨れるタイプと思われるのでそこだけはご留意いただきたい。

 

戦士は車の中で休むものか。

 

その後、ラジオを聞きコーヒーを飲みながらゆっくり車内でいただくは黒糖&甘酒まんじゅう。

どうでもよい話だが、車内運転席が下手な漫画喫茶なんかよりも落ち着くのは自分だけではないはず。

しっかり英気を養い旅立つのに必要なのは饅頭だったか。

 

饅頭の表皮は相変わらず弾力が素晴らしい。癖になりそうというか既になっている。

黒糖は生地の色ほどの濃厚、しつこさはなく、やはりこれもほんのりと甘みを感じることが出来る絶妙なバランス。

そして驚くはというか当然だが、甘酒饅頭で感じるほんのりとした酸味。これは正に甘酒、麹ということだろう。世の中には本当にアルコールにすぐ反応するという人も当然いる訳で、そこはもしかしたら留意する必要があるかもしれない。

 

 

店舗からの風景。

 

嘗ては炭鉱で大いに栄えたのが多久市であるが、県内というか全国でも市としては非常に小さなここに数多くの名店、名所が今も愛されているのは間違いない。

洋菓子もいいけど、やはり日本人、和の良さに素直に感服。

お土産も大いに喜ばれました。

 


秀島天徳堂多久饅頭老舗

佐賀県多久市多久町2151

https://www.jalan.net/gourmet/grm_guide000000166646/

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